あれから隨分と時間が経ってしまったが、
最初に、今一度、お忙しい中この試みに付き合って頂いた皆様に、この場を借りて心からの感謝をしたい。
一つのフォーマットである、ある問いかけが「コピー&ペースト」という技術により
5通のメールとなり、「インターネット」を介し、別々の所にいる5人に届いた。
更にそのインタヴューメールはその5人から各団体メンバーに伝搬し、
2週間という短期間の間に、倍以上の数になってメールボックスに返ってくる。
この、当たり前のように使っているインターネット通信技術を用いたやり取り。
よくよく考えてみると、これは凄いことなのではないだろうか。
そしてこの現代に生きる我々にとって、この事実は大きな意味を持つことである。
今回の事の始まりはtwitterだった。
私はtwitterを昨年11月から始めたのが、情報がどんどん流れてくるそのタイムラインにて私は5組の学生によるユニット/企画を知ることになった。
「顔も知らない遠く離れた学生たちが何やら面白そうなことをしている。」
今年の初頭から同じく学生ユニットを組んだ私にとって、
腰を上げない理由はなかった。
そして、彼らにインタヴューをしようとアポイントを試み、質問のフォーマットを作り、送信ボタンを押す。
構想が出てから予想以上に早く実行に移すことが出来た。
至らない点も多かったが、非常に貴重なご意見を頂くことが出来たし、私にとっても皆様にとっても濃密なデータを得れたと思う。
そもそも今回私は、「繋がる」ということは一体何なのか、またそれ自体を図るため、
ユニットを組んで仲間内で「繋がって」いたり、何かしらのイベントを興して社会と「繋がって」いる学生達
つまり、俗に言うクリエイティブな学生達と凄まじいスピードでやりとりを行ったことになっている。
彼らは非常にアクティブで、考えていることが本当に面白いということが分かった。(でないとユニット/企画など興していないだろう)
そして彼らも「繋がる」ということを大きく意識して行動していることが分かったのである。
ここで重要なのは遠く離れた人々の間のレスポンスが非常に早くなったということである。
これは勿論、通信技術の発達の恩恵でもあるが、私は、加速する技術革新に順応し、
それを上手く活用している彼らのポテンシャルの高さに注目したい。
データからも見て取れるように、彼らはtwitterを始めて数カ月〜1年程度なのだ。
私個人的にだが、ブログを6年ほど書いていたが、ここまでの伝播力はなかったのだ。
このようなことからも、あまりにも様々なことが異常なスピードを持って加速していると言えよう。
考えてみれば95年のwindows95発売以降、「通信」という新しいインフラが発生し、
いつの間にか、私たちの生活に浸透し、その通信を用いて「繋ぐ」ということを私たちは受け入れている。
携帯電話の普及率は97%を超え、ブロードバンド普及率も75%を超えるこの現状。
誰もが望めば簡単に「繋がる」ことが出来るようになったのだ。
そのことをネガティブに唱える方々も多いが、それは新たな可能性を提示しているのではないだろうか。
そんな現代だからこそ、メディアリテラシーは勿論必要であるが、
「繋がる」ということの重要性を私はネットと現実を介し、多くの人達に投げかけ続けたいと思うのだ。
事実、我々us/itの最初の足がかりとして彼らにインタヴューを行えた。
個人的に私がこれからテン年代を生きる上で大事だと思うのはメディア(ここではネット)をツールとして
上手く扱う、彼らのような「個人のポテンシャルの高さ」ではないだろうかと睨んでいる。
誤解を招かぬよう記しておくが、「実社会でのコミュニケーション」「ネット社会でのコミュニケーション」
どちらかに偏ってはいけないし、どちらか一方を欠いてもいけない。
リアルとバーチャル、このディメンションを行き来しつつ、
「全く違う二点の性質上生じる、お互いの足りない部分」を相互補完して欲しいと思う。
そういったバイタリティを自主性を持って上げていかなくてはいけない。
そして、多くの人に促さなくてはならないのではないだろうか。
だからこそ私は愛を持って、世の多くの人達に伝えたい言葉がある。
「もまいら、もっとググれ!」
今回、私がインタヴューをしようとした背景にはtwitterでの西田亮介氏の
「新規媒体作成のためのアブストラクト募集」が成功していたこともあった。
さて、その結果はご存知の通り。
さぁ、これからの私たちの課題はどこまで透明性を持って、ポジティブに、社交的に「社会性なき社会」と向き合えるか。そして私たちなりどんな形でもいいのでアウトプットができるかではないだろうか。
5組のユニット/企画がこれから、どう進化し、アクションしていくのか非常に楽しみである。
morishita